ヤガミ(イエロージャンパー)
(ACE)
L:ヤガミ(イエロージャンパー) = {
 t:名称 = ヤガミ(イエロージャンパー)(ACE)
 t:要点 = 精悍な顔,眼鏡,イエロージャンパー
 t:周辺環境 = 妖星号
 t:評価 = 全能力12…※HQB岩田裕HQ(1代前)継承により、全能力14
 t:特殊 = {
  *ヤガミ(イエロージャンパー)のACEカテゴリ = ,,逗留ACE。
  *ヤガミ(イエロージャンパー)のみなし職業 = ,,{<名パイロット>,<テストパイロット>,<優しい死神>}。
  *ヤガミ(イエロージャンパー)のみなしACE = ,,<ヤガミ>。
 }
 t:→次のアイドレス = ヤガミの恋人(職業4),ヤガミの相棒(職業4),指輪だ受け取れ(イベント),ヤーガ・ソウ(ACE)


(撮影:島鍋玖日)


(撮影:鍋ノ鴉丸)(↑クリックで拡大)


(撮影:鍋ノ鴉丸)


(撮影:くま)(↑クリックで拡大)


(撮影:鍋谷いわずみ子)(↑クリックで拡大)


(撮影:鍋村次郎)


(ドット絵作成:島鍋玖日)


鍋 黒兎は、いまだにヤガミに会ったことが無い。鍋 黒兎の中の人は最早絶望し始めていたが、ここにきて一気に希望が見え始めた。
 ヤガミが来る。
 国中は制服、学校ときて三番目の大祭の予感…はなかった。粛々と歓迎する為の準備が進められている。嬉しすぎてオーバーヒートしたのか、それともツンデレなのか。戦に疲れたか。ただ単にイグドラシル更新で忙しいのか。どれも正解のような気がしてきた…一つ目は自分に当てはまっていると思った。

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 鍋 黒兎の引き出しの奥深く。
 白い封筒に入った一枚の履歴書がある。日付は、そう、半年くらい前だ。

 名前:鍋 黒兎
 誕生日:
 年齢:
 性別:体も中身も女
 住所:第六世界 火星の海 夜明けの船 207号室
 学歴:高校卒業、総合大学工学部入学
 職歴:飛行隊、一身上の都合により退職、陸戦部隊、一身上の都合により退職、飛行隊(一号機)
 資格:幻視3級、ヤガミ妖精2級、普通自動車免許
 趣味:読書、真面目に料理、予備BALLS室で哲学
 特技:電子楽器演奏、RB操縦
 志望動機:百年の平和より、もっと大切なものを見つけました。貴方とであれば、百年の平和と両立していける自信があります。だから、貴方を志望しました。

 封筒の表を見る。ソーイチロー・ヤガミ様へ、と毛筆で書かれている。この世界に引っ越してくるときに、机に入れたまま持ってきてしまったようだ。就職活動で中の人がグルグルになった際に作られた履歴書で、嫌がらせのような恋文でもある。永久就職? プロポーズ?
 だが出される気配は無い。写真と印鑑が無いし、誕生日と年齢も空欄である。後者は、書けないというか書きたくないという心情らしい。
 隠し撮りした写真が、丁寧にプリントアウトして、シンプルなフォトアルバムに入れてある。これも履歴書同様に引き出しの奥に隠すように仕舞ってある。
 真面目に飛行長の仕事をしている精悍な顔。
(体を心配して人事異動したときの)RBに乗り込む後姿。
 ソファーで休む姿。
 水を飲んでいる姿。
 同じ黄色だから間違えて撮ったMPK。
 トイレに駆け込む後姿。
 頑張って作った料理を、お世辞だと思うけど、おいしいと言ってくれた顔。
 黒兎と黒兎の中の人は、どちらも作ったけど恥ずかしくて仕舞いこんだまま、引越しの際に捨て忘れてそのまま持ってきてしまった。ヤガミが来ると聞いて思い出したが、黒兎は引き出しの前で恥ずかしさに悶絶している。

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 愛しのヘタレ、ファンブル野郎、黄ジャンといろいろの異名を持つソーイチロー・ヤガミは、仕事に関する能力だけを見れば文句なしにいい男だと思う(惚れた欲目か)。真面目、勤勉、黙々と仕事をする。いい男というか、よく働く会社員である。
 ヤガミは、それだけ終わる男ではない。
 火星解放戦線リーダーのアリアンであり、夜明けの船の実力者である。RBを駆れば、死神と火星の海と太陽系総軍を震撼させた男である。
 彼は火星の海に百年の平和を導く為に、必死に働いていた。
 だが、そんな彼にも短所はある。仕事に関係しないところは、恋愛は小学生レベルとか、胃痛持ちとか、上司にいじめられているとか、まわりの意見を聞きすぎてぐだぐだになるとか、もうヘタレとしか言いようが無い。
 更に、舞踏子とホープの間で囁かれている噂がある。
「タキガワより大人の階段的に下にいる」
 昼寝が成功したしないの問題では無い。その噂だけが、ヤガミに聞こえるように仕向けられながらまわっている。

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 さらに最近、「ひきこもれ! YO☆SAY号」という不思議なアニメが次期新作アニメとして鍋の国の舞踏子達の中で囁かれていた。今日の昼に聞いた情報は、尾に尾が付いてYO☆SAY号が多段変形するようになっており、「夏を刺激する号」に続き、最終的に「本物の恋をしませんか号」へと変形するのだという。発信源は黒兎であることを否定しないのだが、黒兎自信もだれかに聞いたと言っている。
 この情報は全くの間違いで、真実は、ヤガミが乗る妖精、間違えた、妖星号のことであった。
 四本腕。夢の二人乗り。ロングスピアはおじーちゃんステッキ。
 ムリヤリ改造した所為で不恰好に胸囲の大きい、あぁまた間違えた、グラマラスなボディとなっているのは、星詠号と同じである。少々コックピットが狭目になっているのは、まぁ、カップルシートだから狭いほうが良げふんげふん。コックピットは二階建て状態で、「主人公は上の目立つ席に座るのよ!」と主張する舞踏子と乗る場合、ヤガミは絶対に後ろを振り向くことが出来ないだろう。頭部は希望号二号機のうさぎさんとは違い、蝶の触覚のようになっている。
 ひきこもれ! のくだりは何処から出てきたのだろうか。遠い犬の国から電波が来たと黒兎は言っている。おそらく八神少年のI=Dと情報が混ざってしまったのだろう。
 そして黒兎は「ひきこもれ! YO☆SAY号」について、こう締めくくった。
「まぁ、ヤガミですから。一日に何回もぶっ倒れて医務室にひきこもってるようなモンですし」
 語ったあと黒兎は背を向け、少し泣いていたという。

(鍋黒兎視点からみたヤガミ)


日常風景(撮影:鍋ノ鴉丸)

 鍋の国には、鍋と眼鏡をこよなく愛する人々が集まっている。
だがそれら以外にも、鍋の国の名物と言えるものがある。

ヤガミである。

 ヤガミを愛する人は共和国・帝国全土、津々浦々、男女問わず存在する。
とくにこの鍋の国は、そもそも藩王がヤガミを深く愛しており、ヤガミ自身や藩王の心意気に心酔した民が集まっている。
そういった意味では、鍋は極めて濃ゆいヤガミファン国家としての側面もある。
 そしてある日、今日ものどかな鍋の国に、ついにヤガミがやってきた。

 このヤガミという男は、眼鏡を身に着けている。
鍋の国にはヤガミの眼鏡を模したデザインの眼鏡があり、眼鏡専門店での不動の人気ナンバーワンである。
理由は、視力を矯正する必要の有無、現在眼鏡を何本所持しているかという問題を超え、鍋の国内外を問わずコンスタントに需要があるからである。
(特に鍋国内では「舞踏子試験の頃によく大量発注がくる」と、王城御用達の店の店員がコメントしている。)
 上半分だけが黒縁で、長方形に近い形のレンズが特徴のヤガミの眼鏡は、時に目許を鋭く演出することもある。どちらかといえば、本来は女性よりも男性に似合うデザインだろう。
それでもなおヤガミファンがこの眼鏡を愛するのは、ひとえにヤガミが身に着けるものと同じ物を自分の側に置いておきたいからである。
男性のヤガミファンは誇らしげに身につけ、女性のヤガミファンは、ずりおちてくるそれを恥じらいながら指で押し上げる。
そんな姿を、鍋の国では毎日どこかで見ることができる。
舞踏子の中でも視力矯正の必要がなく、眼鏡はいらないはずなのに、家にこっそりヤガミモデルの眼鏡を保管していたりする者がいるのも、彼らと同じ理由である。
 ヤガミを愛する者たちにとっては眼鏡は単なる道具でも、顔の一部というだけでもないのだ。

 ヤガミという男を語るにあたり、他にも欠かせない事柄がある。
ヤガミは、なぜか一つ覚えのように黄色のジャンパーを着込んでいる。
鍋の国は南国であるにも関わらずである。
見ているだけで暑い。
 しかし本人は常に涼しげな表情を崩さず、いつどこにいても舞踏子の誰かにあらゆる意味で絡まれながら鍋ライフをエンジョイしている。
 本人曰く「黄ジャンというな。フライトジャケットだ。」ということだが、そんなことはどうでもいい。
 ヤガミといえば眼鏡。
そのヤガミにとって一番基本的な服装が黄ジャンである。
他にも着ているものがスーツだったりセカ〜イニンジャだったりもするが、基本的にはイエロージャンパー、通称:黄ジャンを着込んでいる。
 鍋のお年寄りの間では「兄ちゃん、暑いのにご苦労さんだねぇ。」と専ら感心されているという。

 さて、鍋の国民やヤガミファンの間でも忘れられがちであることとして、ヤガミは整った顔立ちの男前であるという事実がある。
インパクトのある眼鏡をかけているせいで、見ている人は顔立ちまであまり目がいかないのかもしれない。
 日頃ヤガミをさんざんからかったりいじめたり甘えたりしている舞踏子たちも、結構な割合でこの事実を忘れている(もしくは認識すらしていない)傾向がある。
どうやら傍からみれば精悍な顔立ちにあたるらしいのだが、そんなこと知ったこっちゃない自由な舞踏子たちは、今日も元気にヤガミいじりに励んでいる。
ヤガミは「顔だけなら多分かっこいいと思う」くらいには認識されていても、「精悍な顔立ちでかっこいい」となかなか言い切ってもらえない。
 理由は・・・もう、言うまでもないだろう。
ヤガミが完璧な男なら、ここまで人気があったかわからない。
「男前のくせに歴史に残る伝説のヘタレ」だからこそ、愛されるのだろう。

 今回、こうしてヤガミが鍋の国にやってきた際、手ぶらで入国したわけではない。
 手土産よろしく、鍋国内はおろか共和国・帝国全土の資料を集めても見たことのないI=Dらしきものとともに上陸したのである。
 その名を「妖星号」という。
機体の名称については諸説あるが、鍋の国では「さすがに『妖精』ってつけたらまたからかわれると思ったんじゃない?」という噂がもっともらしくささやかれている。
 この機体は複座型で、ヤガミ以外に乗員をもう一人乗せることができる。
この事実が発覚した際、王城付近で乱闘騒ぎが相次いだというが、鍋の国情報公開規則に抵触するため、これ以上の記述は不可能である。
 実装として、ロングスピア×1、カトラス×2、シールド発生装置×2が確認されている。
 これらの1機のI=Dが装備するにはあまりに多い武装を操る腕部は、通常の倍、つまり4本ある。
そのために、鍋の国のI=D部隊の中にあるとその姿は異様である。
異様ではあるが、かくも美しい異形の機体は、ある意味ヤガミ以上に一部のメカマニア舞踏子や鍋国民たちの熱い視線を集めている。

(鍋山雨花子視点からみたヤガミ)



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(開発:島鍋玖日)(↑クリックで拡大)

 また、ヤガミ祭り状態に便乗して鍋にあるゲーム会社「ブラウシュペール」社がヤガミゲームを作った。鍋に来るヤガミは一人である。それに対して鍋にいるヤガミ妖精はたくさん。つまりヤガミ妖精の相手をヤガミがするにしても多すぎて対応しきれない、いやヤガミが鍋国広場で倒れるアナウンスを聞いても仕方ない……というか倒れるのはあっても、毎回倒れてたら触れ合いの機会が少なくなる。……そんな思いからゲーム会社のスタッフ達が作り上げたゲームが「ヤガミと鍋と妖精達と……」である。この作品は鍋国にいるヤガミ妖精達にアンケートやインタビューをおこない、ゲームに必要なヤガミデータを鍋AIに入力し、見事なまでのヤガミの思考能力(ヤガミ妖精主観)をゲーム上のヤガミに持たせることに成功した。また、このままではヤガミ妖精の考えるヤガミなのでどこか本物っぽくない(本物以上にヘタレであったりするかもしれない)ので、ゲームスタッフはヤガミ妖精以外の国民からもアンケートなどを取り、ヤガミを完成させた。これというのもこのゲーム製作が発表されてからの募金や政庁からの支援金などの多額な開発資金があったからできた代物である。

 ゲームの舞台は鍋の国である。もちろん王猫様なども登場し、ヤガミ妖精以外の国民を納得させる為に鍋にゆかりのある人物を多く登場させている。中にはとある個人に話しをじっくり聞き、登場させたキャラもあるらしく、またフライトジャケットを着たヤガミ以外にもヤガミが登場するのではないか? というウワサもあり、今後もヴァージョンアップデータの販売を行うことが決定されており、鍋国全体でかなりの期待がよせられているゲームである。発売前の後悔映像のカイワレハウスのプラント前の黄ジャンヤガミを見た舞踏子達が大騒ぎになったり、王猫様がゲーム会社にモデリングを依頼されて普段よりおしゃれして出かけた姿を見た王猫様フリークがその姿を見てぶっ倒れたという話など、様々なエピソードが残っている。

(記述:龍鍋ユウ)


まだまだヤガミ


(撮影:鍋谷いわずみ子)







(撮影:田鍋とよたろう)




おつかれさまでした。