作業メモ:なにかタイトルをいれる。HQ継承表記




L:宇宙港 = {
 t:名称 = 宇宙港(施設)
 t:要点 = 宇宙船,マスドライバー,宇宙ステーション
 t:周辺環境 = 星空,地球
 t:評価 = 住みやすさ0
 t:特殊 = {
  *宇宙港の施設カテゴリ = ,,国家施設。
  *宇宙港の位置づけ = ,,{建築物,工場}。
  *宇宙港の面積 = ,,0m2。(宇宙に存在)。
  *宇宙港の宇宙艦船生産 = ,任意発動,(生産フェイズごとに){位置づけ(大型I=D)の乗り物,宇宙艦船}の乗り物を任意の組み合わせで400人機分生産可能。
  *宇宙港の資源消費 = ,条件発動,(<宇宙港の艦船生産>を行う場合)資源−25万t。
  *宇宙港の生産能力 = ,,艦船の人機数は1倍、I=Dの人機数は5倍で数える。
  *宇宙港の整備能力 = ,,<宇宙港の宇宙艦船生産>を使用しない場合、(そのターンの整備フェイズでの)整備対象となる宇宙艦船を400人機分まで整備したものとして扱う。
 }
 t:→次のアイドレス = 宇宙艦長(職業4),星間リンクゲート(施設),イカナ・イカン(ACE),エステル・ヴァラ・夜明けの艦氏族・夜明けの船・ヤガミ(ACE),水上艦船・掃海艦の建造(イベント),水上艦船・雪風級護衛艦の建造(イベント),冒険艦蒼天号の建造(イベント)




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 宇宙は広い、どこまでも
 果て無いその先にあるものは
 初めの一歩が肝心 舵はしっかり取ろう
 困難あれば希望あり、未知の先こそ未来あり
 今こそ進もう。いざ宇宙への扉、玄関、宇宙港。
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宇宙は広い、どこまでも


 場所はSF、時は未来、宇宙での物語と言えば、ビームを撃ち合い、艦隊同士の突撃。軍に海賊、運び屋、ジャンク屋、トラブル解決よりどりと、宇宙を翔ける英雄に流れ星のようなラブロマンス。一目会ったその時から恋する姫とアウトロー。眼鏡がクールに、サングラスがキラリと光るニヒルなあいつ。

 そんな出会いを求めたかはたまたどこかの星に秘めるお宝を探しにオッチラコッチラ。

 財宝、宝石、秘宝、探険、冒険活劇と来れば未知なる物を求めて冒険だ。おいしい食材、見知らぬ鍋、未知の味を求める冒険への刺激が、味が我らを求めている。


 ……というような事は一切……ほんのちょっとぐらいはあったかもしれないが、鍋の国は地球を離れた星空の海、つまり宇宙への道を歩み始めようとしていた。そこは宇宙への玄関、始まりの場所……つまり宇宙港の建設を始めたのである。


 共和国で宇宙への歩み、宇宙へ進出している国家は少ない。そして鍋の国といえば共和国共通I=D開発国にして最近は車輸出国家である。あまり宇宙とは関係なさそうと思うかもしれないが、実は関係があったのである。



 第七世界時間にして2009年3月1日。少なくともこの時期から鍋の国は宇宙を視野にし、動いていたのである。正確には“計画”としてはもう少し前に遡ることになるが、計画が形になったのがこの日であった。そう、ニャンキーズ級宇宙戦艦のお披露目の日である。(#開示日)

 ニャンキーズ級宇宙戦艦は元を正せば、共和国宇宙軍計画の発動(イベント)由来の戦艦である。そもそもニャンキーズ、そして共和国宇宙軍計画は帝國と比較して大きく出遅れている宇宙開発に追いつき追い越そうという巨大計画であり、そして宇宙ステーションを使わずに宇宙艦船そのものを運用しようというアイデアで建造された戦艦である。また、それ以前にも共和国の各国で宇宙ステーションとしての宇宙港や宇宙開発センター。そして広域宇宙監視システムといった物が開発されている。

 宇宙開発は先が見えないモノである。どこまでも果てしなくある宇宙空間。そんな宇宙に何があるのか? どんな事が先に待っているのか? それは誰にもわからない。しかし、人は宇宙を目指す。そして鍋の国においてもそれは変わらないのだ。


果て無いその先にあるものは

 鍋の国の宇宙への進出は宇宙での拠点、宇宙港ではなく、宇宙戦艦から始まっている。単独での大気圏突破が可能なニャンキーズ級宇宙戦艦を開発し、そして鍋の国本国に隠されているマスドライバーを使った簡易輸送艦「なべのぐライン」。宇宙へ行く手段、宇宙に滞在する手段があったが、宇宙に拠点がない。

そんな宇宙の拠点を作るべく宇宙港……この場合はなべのぐラインに使用する輸送艦の形が列車の形状をしている事を考えると名前の通り、宇宙ステーションの開発、建設が行われたのである。

 鍋の国の宇宙ステーションの開発は順調に進められた。必要な資材はなべのぐラインを使い、射出、回収し宇宙でも使用できるサイベリアンやニャンキーズ級宇宙戦艦を使い、作業者の作業環境を整え、順調な開発が行われたのである。

 そんな事もあったからなのか、鍋の国の宇宙港はなべのぐラインのようにブロックごとに分かれている。

 そもそも、なべのぐラインの輸送船をブロックごとに分けているのは形状が列車であるという事もあるが、運搬するコンテナ、つまりカーゴブロックを自由に配置できるという点がある。

 宇宙で居住、拠点を持つという事はその場で生活し、時には侵略者が現れ、軍が動き、戦争になる事もある。宇宙での生活もそうではあるが、軍の活動は大変な消費活動でもある。弾薬、推進剤、水、空気、食料、そんな補給物質の中には特に優先される時がある。戦なさらば、弾薬、推進剤が重要視されるだろう。生命活動が重要視される非常事態の時には水と空気、そして食料が必要になる。そんな時に準備された補給物質をカーゴブロックに積み、送る。そんな送る際に必要な物質が入ったカーゴブロックを優先して運ぶ事ができるという点である。

 宇宙港の建設においても宇宙港をこのブロック(区画)ごとに分けるという事が行われた。宇宙港の場合、特に前記のように輸送といった面での利点はないが、区画ごとにそれぞれ非常時のシェルターや非常食が常備されている。また、宇宙港の中心部であり、各ブロックの隔壁操作などが行われる中央管理室が機能しない時には各ブロックにあるサブコントロールルームで隔壁操作等を行う事ができる。

 また、宇宙港と言えばあらゆる宇宙船、人が集まる。その為、民間施設や居住区と宇宙船の乗降場や整備用の区画、また弾薬、推進剤の保管庫は隔離されている。宇宙港自体を戦争の場として使用するつもりはないが、非常時に弾薬保管庫に被爆されたとしても居住区にその爆発が届かないように、また届く前に避難用シャルターが宇宙港から離脱できるように設定されている。


初めの一歩が肝心 舵はしっかり取ろう

 鍋の国の宇宙港には港とあるように宇宙での貿易、滞在する宇宙船の整備ドックとしての面が重視されて建設された。特に民間、軍ともに利用する事を想定しており、交易を主に行うドックには大型倉庫や検疫用設備の併設。軍ともなれば整備用の格納庫や弾薬庫などと連結している。もちろん、検疫や弾薬ともなれば危険物を扱う事もあるので居住スペースや民間人が滞在するスペースから離れた位置に設定している。それは防犯上の理由でもあるが、いざ、敵が攻めてきたとしても被害を最小限にする為の工夫でもある。

 そんな工夫は消極的なものだけではない。いざ敵が攻めてきた、といった時の為に防衛艦隊が編成されている。ニャンキーズやリファインサイベリアンなどの宇宙港防衛隊である。また、切り札として第七ハッチにアビシニアンが格納されており、非常時には全戦力で持って立ち向かい、民を守る準備も行っている。余談ながら、このアビシニアンは鍋の国の藩王ミサが誕生日プレゼントで貰った物を使用しているという。大事な場所を守る大事な機体。それは藩王が民を守りたいという気持ちからの表れであろう。

 また、そんな敵への対策としては他にもいくつかの準備が行われていうる。特に宇宙港となれば鍋の国本国から離れた場所でもあり、宇宙ともなれば人は生見では外に出る事ができない過酷な環境である。そんな宇宙の中で帰るべき場所である宇宙港には非常時用の対策をいくつも用意しておくのは必然でもあった。

 前記のように宇宙港では各区画ごとにシェルターが用意されているが、それだけではない、そもそも敵が宇宙港を目指さない、狙わせない対策も行われている。

 その一つは宇宙港自体を移動する事である。宇宙港につけられている姿勢制御装置であるスラスター、これを使った移動である。従来は地上との貿易等で位置は固定されている。スラスターはその為の制御装置である。しかし、戦域が近い場合はスラスターの出力を上げ、戦域から離れた位置へと移動。戰闘の余波が来ないように退避する……そんな方法ができるように宇宙港には大型のスラスターとそれを踏まえた上での建設が行われている。実際の運用としては宇宙戦闘機のような移動ができるわけではない。しかし移動できないよりも移動できるメリットは強く、またその移動すら間に合わない時には軍事スペースをパージし(切り離し)、居住区や避難用のシェルター、避難カプセルなどが単体で宇宙港から脱出、推進装置を使い戦場から離れる……といった避難方法も用意されている。その為に避難スペースには最低限の空気、水、宇宙服や救難信号等の設備が整っている。

 また、このパージは避難の時のみに使用するものではない、以前、宇宙港が共和国の空に振りかかるという事件があった。宇宙港が空より高い宇宙にある以上、本国へ落ちてくる……という事も考慮した上で設計がされている。それがこのパージである。避難用だけでなく、スラスターとパージを組み合わせて制御不能になった宇宙港を動かすエネルギーとすることができるのだ。また緊急時には故意的にパージした弾薬庫と別の区画をぶつけて爆発を起こす、それにより宇宙港本体の落下を遅らせる……といったような策を行う事も考慮されている。そんな状況にはならないのが一番ではあるが、もし、そんな時になった時にどうするか? どんな状況でも対策できるように入念な準備が行われたのである。

 そんな安全対策に関する部署や滞在する軍人については採用される際に鍋の国本国でちりんの鍋を使った料理が振る舞われている。一緒に鍋を食べ、団結力を持たせるという事もあるが、宇宙港の専門分野の職員に採用された者の中には他国の者がいたりする事もある。そんな彼ら彼女らにも鍋の国の民の心、鍋を味わって欲しいと採用の際にはちりんの鍋の料理による交流が行われている。

 鍋の国の宇宙港が厳重な避難対策を行っているのは居住区に関係している。宇宙港は整備、貿易を重視している為、それに合わせて数多くの人、軍人、民間人、商売人が訪れる事を想定している。その為、居住区は短期滞在、長期滞在を問わず住む事についての重要な「安全」に力を入れているのである。

 もちろん、安全だけで快適な生活ができるわけではない。快適な生活ができるように居住区や生活の区画は重力のある区画、つまり重力が発生するように建設された。

 そして、人が住むには様々なモノが必要である。それぞれが確保できるプライベートルーム、食事、娯楽が求められる。


困難あれば希望あり、未知の先こそ未来あり

 居住区は宇宙港、港という名にしては多めにスペースが取られている。各個人が個室を使えるように……でもあるが、もし、本国から民が避難しなければならない状況になったとしても、大勢の人が避難できるように居住区スペース自体が広めに取られているのである。
 また、食事においても鍋の国の国民にとっては重要である。宇宙食といえば、玄霧藩国産の宇宙食が有名である。新宇宙食メニューが発売された場合、すぐさま本国に輸入を要請するのはもちろんではあるが、それだけでなく鍋の国でも鍋の国らしい宇宙食の開発が行われている。得に鍋料理においてはヒートパックを使えば良いのではないだろうかといった技術面もそうであるが、どれだけの鍋料理が宇宙食として販売されるか……宇宙港滞在者は日々、そんな夢の日を待っている。



 昨今、宇宙開発国家の間で宇宙病の問題があった。健康診断はもちろんではあるが、宇宙病は長期滞在が問題になってくる。しかし、鍋の国では宇宙病になる前にアツアツの鍋が食べたい、国の料理が食べたいという気持ちが先にくるだろう……と言う者もいるぐらい、食べるという事はあつい。宇宙病自体の対策の為に長期間の滞在はできないようになっているが、実際、医者が宇宙病による滞在のドクターストップを行う前に帰還する者も多いという。また、滞在中においても定期的な健康診断を行っており、宇宙船乗り、民間人問わず、滞在期間が長くなった場合は健康診断のお知らせの連絡が届くようになっている。

 娯楽においてもいくつかの対策が行われている。一つはトレーニングルームの開放である。軍人の場合は特に無重力空間での勤務もある事から筋力の衰えを防ぐ為のトレーニングは必須ではあるが、民間人においてもスポーツを好む者も多い。その為国営施設としてトレーニングル各種ができる施設を用意しており、格安で利用できるようになっている。


 スポーツとなれば次は読書である。宇宙港図書館では宇宙港に滞在する者であれば本の貸し出しが可能となっている。図書館とは言うものの、DVDやCDなどの貸し出しも行っている。宇宙における個人の荷物、保有スペースというのは地上よりも少ない、そんな中でも自由に楽しめるように建てられたのが宇宙港図書館である。また、図書館には珍しいかもしれないが、談話室や喫茶店、遊戯貸し出し施設「蓋裏」も併設されており、憩いの場としても活用されている。


 そんな憩いの場で流行しつつあるのがカードゲーム、ボードゲームである。特にトランプを使ったゲームが熱い、それは遊戯貸し出し施設「蓋裏」にからくりがあった。

 遊戯貸し出し施設「蓋裏」は鍋の国本国が用意した施設である。といっても施設といいつつも施設内部ではカードゲーム、ボードゲームのレンタル(有料)やトランプの無料貸し出しなどを行っており、後は検索等に使う設置パソコン、印刷機がある施設である。この施設が図書館に併設している理由の一つはトランプとトランプのゲームルールが乗った本の貸し出しを行う事により、トランプを使ったゲームをより楽しめる環境作りである。もっとも、トランプだけでは飽きも早いだろうと有料ではあるが他のゲームも貸し出している。そして、人々にゲームを流行させる為の工夫がパソコンと印刷機であった。

 パソコンはボードゲーム等の貸し出し情報の検索もできるが、本来の用途は「国民が新しく作ったゲームのルール」の閲覧と印刷である。トランプやフィギア(施設で貸し出し可能)、自作のボードなどを使ったルールを国民が作り、施設に登録。そのゲームのデータを印刷し、自作してゲームを遊ぶ。そんな施設を作ったのである。実際に誰でもゲームを作るというわけではないし、最初の利用者は少ないかもしれない。しかし、施設で貸し出せるゲームには限界がある。ならば自ら自作して遊ぶ者も出るだろう、そして自作したゲームが面白ければ他の者にも流行るかもしれない……そして楽しんだ人物が新たにゲームを作る、そんなループができれば娯楽も充実するであろうという作戦である。なお、この施設は国と本国にあるゲーム会社「ブラウシュペール」の共同で建設された施設であり、もし、流行したゲームの完成度、人気度が高い場合は登録した本人と契約し、鍋の国本国で実際にゲームとして販売すると告知されており、それを目指してゲームをクリエイトする人達もいる。

今こそ進もう。いざ宇宙への扉、玄関、宇宙港。

 鍋の国の宇宙港は港の通りに宇宙への出発の始まりでもあり、そして港に人が住む港町でもある。


宇宙の先には何があるか? それは誰にもわからない。

その先には何がある? その先では何が起こる?


困難、苦難、救難

希望、感動、浪漫


宇宙港はその第一歩であり、そして回帰でもある。果てしなくある先を見据えた玄関口。始まりの出航。そんな未来の為の投資、希望、指針が宇宙港である。

〜 STAFF LIST 〜

◆開発:鍋の国
イラスト:若宮とよたろう
設定文:銀内 ユウ
ページ:矢上ミサ